マスクレス露光装置
マスクレス露光装置の概要
マスクレス露光装置は、空間光変調器の一つであるデジタルマイクロミラーデバイス(Digital Micromirror Device : DMD)を露光パターンジェネレーターとして採用し、フォトマスクの代用としてDMD上に映し出されたパターンデータをフォトレジスト上に縮小投影するデジタル露光装置です。パソコン上で作成した露光データを直接露光することができますので、自在に露光パターンを作成することができます。
静止画の投影によるステップ&リピート露光とスクロール動画による高速スキャニング露光を組み合わせたユニークな露光方式によって、平面基板に限らず、複雑な立体構造物への露光も可能です。
マイクロミラーの時間変調によるグレースケール表示機能により、ハーフトーンマスクやグレースケールマスクを用いることなく、フォトレジスト上に複雑で微細な立体形状を加工することも可能です。
特長
- 最小標準画スポット0.5um(御要望に応じて1μmや2μmなどにも対応)
- ステップ&リピート方式とスキャニング方式の両方が可能
- 露光光源にはLEDもしくは半導体レーザー(LD)を採用し、長寿命で高いメンテナンス性を実現
- 描画速度2000mm2/min以上の高速性(LD搭載時)
- 薄い透明基板にも対応した独自のリアルタイムオートフォーカス機能を搭載
- 露光パターンと下地パターンの同時観察によるTTL(Through The Lens)方式に
- 独自の画像処理技術を組み合わせて高精度の重ね合わせ露光が可能
- DXF、GDSIIフォーマットのデータ変換ツールを用意
- グレースケール画像の転写も可能
- サブミクロンのグリッドサイズ
- 対応基板サイズ:数ミリ~メートルサイズまで対応可能
アプリケーション例
- 各種半導体デバイスの開発、少量多品種のデバイス製造ライン
- バイオ関係(マイクロ流路等)
- 発光素子開発
- 高周波回路の開発
- 各種センサーの製造
- インプリント用金型製造
- 大型ディスプレイ用フォトマスク製造
- 立体構造物への露光
- フィルムサンプルへの露光
- 半導体用フォトマスク製造(バイナリ・位相シフト)
マスクレス露光装置納入 実績例
NIMS 分子科学研究所 京都大学 学際融合教育研究推進センター/ナノテクノロジーハブ拠点